Webディレクターとして働いていると、似たようなパターンのトラブルや困りごとに遭遇することが多々あります。
この記事ではWebディレクターの私が、実際にWebディレクターとして働く中で何度も遭遇してきた「あるある」なことを5つ紹介していきます。またその解決方法・対処方法についても記載しておりますので、是非参考にしていただければ幸いです。
クライアントと制作チームの間で板挟みになる
もし誰かに「Webディレクターとはどんな仕事なのか?」と質問されたら、悩むこと無く「板挟みになる仕事です」と応えられるくらいに板挟みになることが多い仕事だと思います。
Webディレクターたるもの、業務を引き受けたらクライアントが求めるWebサイトを作り上げて納品する義務があります。そのためクライアントから難しいお願いをされても、叶えてあげたくなるのがWebディレクターというものです。
しかしそのお願いもすんなり受け入れられるとは限りません。制作チームとしては急に難しいお願いをされても「スケジュール的に無理だ!」とか「技術的に難しい!」と思うわけです。デザイナーやコーダーは他の案件も並行して進めているためそちらに影響が出る懸念もあれば、追加の作業が発生することで納期に間に合わなくなる可能性も発生します。
こんなふうにWebディレクターは、クライアントのニーズと制作チームの意見で板挟みになってしまいがちです。
このようなときは基本的にクライアントのニーズを最優先にしますが、デザイナーやコーダーの声にも耳を傾けて全員が納得できる糸口を見つけていきます。
クライアントから期限どおりに現行や素材が提供されない
Webサイトを制作するに際に、クライアントから原稿や画像素材を提供してもらうことがあります。
Webディレクターとしては原稿や画像素材を提供してもらう期限もスケジュールに設ける必要がありますが、しかし期限どおりに原稿や素材が提供されないことが多々あります。期限どおりに原稿や素材が提供されないと制作作業が滞ったり、タイムロスが発生するので納期までにWebサイトが完成しない可能性も発生します。
そのような自体を回避するには、「原稿や素材は期限内に届かない」と見越して、予めスケジュールにある程度バッファを設けておくと良いでしょう。
どれだけ催促しても原稿や素材を期限内に送ってこない人が結構な割合でいます。なので「期限内にちゃんと送ってもらえたらラッキー」と考えて、バッファを設けたスケジュールを計画しておきましょう!
不要なデザイン案の提出を求められる
Webサイトを制作していく過程で、クライアントからヒアリングを行って、ヒアリングの内容を基にWebサイトの方向性を決めていきます。そこでデザインの方向性も決定し、Webデザイナーがデザイン案を作成していきます。
デザイン案を作成する際はクライアント側にも選択してもらいたいので複数提示することが多いのですが、複数のデザイン案を提示した後に何故か「たぶん不要だと思うけど他にも2、3個デザイン案が欲しい!」と訳のわからないことを平気でお願いしてくる人もいます。
提示したデザインに納得できないのであれば、Webディレクターとしても真剣にWebデザイナーと相談して新しくデザイン案を作ろうと考えます。しかし採用する気もないのにデザイン案を追加で求められても、当然作る気なんて一切起きませんからね!
割とマジでブチギレ案件ですが、とは言えクライアントに対してきつくお断りもできません。そのため私としては以下のような説明をするように心がけておりました。
- 納期に間に合わせるために提示したデザイン案の中から選んでもらうことに納得してもらう
- どうしても採用する気もない別のデザイン案がほしいなら「リスケして納期をずらす必要が出てくる」と説明
デザイン案も人の手で作るので当然時間が必要なのだと、クライアントにやんわり理解させてあげましょう。まあそもそも不要になると思うなら要求してくるなって話なんですけどね。
ちなみに「デザインに納得がいかないから作り直してくれ!」という事態を回避するために、作成途中のデザイン案を一度クライアントに提出して「今こんな感じで進めていますけど、イメージと合っていますか?」とメールで中間確認を取っていました。作成途中なら変更があっても修正しやすいので、都度細かく確認を取ることが納期と自分の立場を守ることに繋がります!
言った言わないでクライアントと揉める
クライアントと打ち合わせをした上で要件定義をし、それに基づいてWebサイトを制作していきます。そしてWebサイトが完成してクライアントの最終確認という段階で、「なんであの機能がないんだ!?」などとあれこれ指摘されることがあります。打ち合わせの中で決まったことなのに、「あのときそう言ったはずだ!」とか「そんな話は聞いていないぞ!」などと言った言わないで揉めることになるのです。
よく見かけるのは、安いプランでWebサイト制作を依頼したら欲しい機能がついていなかったというケースです。資料を提示しながら説明しても話を聞き流す人が多いので、自分でしつこいと感じるくらいにメールやチャットツールで徹底的に確認内容を送りつけて、クライアントに必ず返事をさせましょう。また文章だけ送りつけると絶対に読まない人がいるので、なるべくビジュアルで理解できる資料も送りつけておくと効果的です。
また口頭で決め事を行う打ち合わせ等では、ボイスレコーダーを用意して録音しておくと色々と便利です。
以下あくまで持論ですが、人間普通に会話できているようでも会話の内容のほとんどは理解できていないものです。なので、ちょっとくらいしつこくて過剰なくらいの説明をした方が後々面倒事を避けられる分、最終的には楽になれます。
口頭ではなくメールやチャットツールを使って、ちゃんとやりとりして確認も取った証拠を残すことが大事です!
Googleに振り回される
スマホが普及しきった昨今において、もはやGoogle検索を全く使わない人などいないと言えるくらいにGoogleは使用されています。Googleは圧倒的なシェアと権力を持ち、もはやルールを設定する立場ですらあります。
あらゆるWebサイトが集客をGoogleに依存していますが、Googleが検索アルゴリズムをアップデートすることで多くのサイトが集客に何らかの影響を受けることになります。アップデート後に集客数が増えればありがたいですが、一方で集客が減ってしまったら堪ったもんじゃありません。
またGoogleは検索エンジン以外にもWebマーケティングに活用できる便利なツールを提供しており、これまた多くのWebサイトで導入されていますが、ツールがリニューアルされることで従来のものが使えなくなると移行するための作業が発生します。実際にGoogle Analyticsが従来のUniversal AnalyticsからGA4に切り替わることとなり、多くのWebサイト運営者が焦って作業に取り掛かりました。
GoogleはWebに携わる人間にとって非常に便利でありがたいサービスを提供していることは間違いないのですが、それ故にGoogleの一存で変更が実施されると、Webディレクターとしては大きく振り回される形となります。
そういったルール変更になるべく振り回されないよう、WebサイトはSEOを意識しつつも変動の影響を受けにくいユーザーファーストなものを作ったり、常日頃から情報収集を心がけて変化に気づけるようになりましょう。
ちなみにGoogleだけでなく各種SNSにおいてもルールが存在します。不定期でルールが改定されるので、SNSを活用したマーケティングでもやはり振り回される可能性があるわけです。このようにWebサイトの集客は巨大なサービスに依存する形になるので、もう仕方ないと割り切るしかありません…!
最後に
Webディレクターは何かとトラブルや困りごとに遭遇しやすい仕事だと思います。しかし似たようなパターンのものが多いので、解決方法・対応方法を理解しておけば大きなトラブルは避けられるはずです。
面倒な事態を予測したり避けるための立ち回りがスムーズなWebサイト制作に繋がります。良いWebサイトを作るためにクライアントと制作チーム、そして自分にとってもストレスが少ないWebディレクションをしていきましょう!
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